岸信夫防衛相は20日、英国のウォレス国防相と防衛省で会談した。ウォレス氏は会談後の共同記者発表で、哨戒艦2隻を年内にインド太平洋地域に「恒久的に展開」し、今後数年で「沿岸即応部隊」を置く考えを表明。「将来に向け、日本との連携を強化していきたい」と強調した。
英国防省によると、哨戒艦の常駐に当たっては日本やオーストラリアなどから補給などの支援を想定。英国は3月に発表した新たな外交安全保障政策の「統合レビュー(見直し)」で、対外政策の重心をインド太平洋地域に「傾斜」させる方針を打ち出している。
英最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群が日本などに向け航行しているのも同地域への関与強化策の一環。岸氏は共同記者発表で、クイーン・エリザベスが9月に在日米軍横須賀基地(神奈川県)に寄港すると明らかにした。その他の艦艇も、米軍佐世保基地(長崎県)や海上自衛隊舞鶴基地(京都府)などに寄港すると説明した。
【時事通信社】
〔写真説明〕会談に臨む岸信夫防衛相(右)と英国のウォレス国防相=20日午後、防衛省(代表撮影)
〔写真説明〕英国のウォレス国防相(左)の表敬を受ける菅義偉首相=20日午後、首相官邸
2021年07月20日 20時04分