貿易赤字削減へ交渉開始=米印首脳が初会談、F35売却も



【ワシントン時事】トランプ米大統領は13日、ホワイトハウスでインドのモディ首相と会談し、米国の対印貿易赤字の削減に向け交渉を始めることで合意した。貿易赤字を問題視するトランプ氏の意向をインド側が受け入れた形で、モディ氏は関係悪化の回避に努めた。

会談では、インドが輸入品に課す高関税や巨額の対印貿易赤字を巡り協議。トランプ氏は会談後の共同記者会見でインドの関税について、米国車の販売を「不可能」にしており、「非常に大きな問題だ」と指摘。モディ氏は2国間貿易の目標額を2倍以上に引き上げ、2030年までに5000億ドル(約76兆円)にすることを目指すと表明し、米側に協力する姿勢を示した。

第2次トランプ政権発足後、米印首脳の対面での会談は初めて。トランプ氏は、インドに対する最大の石油・天然ガス供給国という米国の地位を再び確立することでモディ氏と合意したと説明した。インドへの米国製装備品の売却を拡大する方針も示し、最新鋭ステルス戦闘機「F35」の供与を目指すと表明した。

インドは防衛装備品やエネルギー供給でロシアに依存する。トランプ氏には、防衛・エネルギー分野での協力拡大を通じ、インドを取り込む狙いがあるとみられる。

両首脳は、米印に日本とオーストラリアを加えた4カ国の枠組み「クアッド」の協力がインド太平洋地域の平和と繁栄、安定維持のために重要だという認識でも一致した。

【時事通信社】 〔写真説明〕13日、米ホワイトハウスで会談するトランプ大統領(右)とインドのモディ首相(AFP時事)

2025年02月14日 18時08分


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