
【ワシントン時事】「米連邦準備制度理事会(FRB)の一員であることは、生涯の名誉だ」。トランプ大統領による解任通告を巡り法廷闘争中のクックFRB理事は3日、ワシントン市内で講演し、「米国民のために職務を遂行し続ける」と表明した。クック氏はバイデン前大統領が指名し、黒人女性で初めて理事に就任した。
今年8月、トランプ氏が住宅ローン不正問題を理由に解任を通告して以降、クック氏が公の場で発言するのは初めて。クック氏は解任は違法として提訴し、一審と二審は同氏の訴えを認めた。トランプ政権は連邦最高裁に上訴した。
クック氏は講演で、訴訟への支援に感謝を表明。「訴訟は継続中のため、これ以上コメントするのは適切ではない」と話した。講演後の質疑応答ではFRBの独立性に関し、「多くは語らないが、支持する」と述べた。
〔写真説明〕講演する米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事=3日、ワシントン
2025年11月04日 18時01分