
連合は28日、千葉県浦安市で中央委員会を開き、2026年春闘方針を正式に決定した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた賃上げ要求は全体が「5%以上」、中小労働組合が「6%以上」と、いずれも前年の水準を維持。物価変動の影響を除いた実質賃金のマイナスが続く中、高水準の賃上げを継続的に実現し、生活水準の向上につなげる。
全体の賃上げ要求のうち、ベア分は「3%以上」と設定。このほかパートなど非正規労働者の賃上げ率については「7%」と、初めて数値目標を掲げた。
芳野友子会長はあいさつで「(物価上昇と賃金上昇の)釣り合いが取れなければ経済は縮小し、『失われた30年』に逆戻りしてしまう」と指摘。26年春闘については「賃上げノルム(社会通念)を定着させ、デフレマインドから完全に脱却できるか、日本社会全体の正念場だ」と訴えた。
〔写真説明〕連合の中央委員会で気勢を上げる芳野友子会長(中央)ら=28日午前、千葉県浦安市
〔写真説明〕連合の中央委員会を終え、報道陣の取材に応じる芳野友子会長=28日、千葉県浦安市
2025年11月28日 16時11分