
厚生労働省が28日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント低下の1.18倍だった。10月以降、順次適用される最低賃金の大幅引き上げを踏まえ、新規の求人を控える動きが出た。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を求める人1人に対し、何人分の求人があるかを示す。有効求職者数は前月比でほぼ横ばいだった一方、有効求人数は1.8%減少した。卸売業や宿泊業などで新規求人が減った。省人化の進展や物価高による収益悪化懸念に加え、最低賃金引き上げに伴う人件費の上昇を受けて採用計画を見直す動きが見られるという。
総務省が同日発表した10月の労働力調査によると、完全失業率(同)は横ばいの2.6%だった。就業者数、完全失業者数ともに増加した。原数値で見た女性の就業者数は前年同月比50万人増加の3159万人となり、2カ月連続で過去最多を更新した。
〔写真説明〕厚生労働省=東京都千代田区
2025年11月28日 18時03分