総務省の有識者会議は5日、人工知能(AI)の安全性確保に向け、開発者や関連サービスの提供者に情報漏えいなどの対策を求める指針案を取りまとめた。AIに安全対策を学習させることなどで、機密情報を狙うサイバー攻撃への備えを促す。総務省は今後、正式な指針を策定し、年度内に公表する方針だ。
指針案では、具体的なリスクとして、不正操作による非公開情報の漏えいや、膨大な情報処理によりシステム障害を誘発する攻撃などを想定。これに対し、AIに安全基準を学習させ、不正な指示の判別や回答に機密情報が含まれていないかの検証を可能にするといった対策を求めた。
ただ、AI技術が急速に進展する中、リスクの完全な排除は困難だとも指摘。総務省や事業者が継続的に対策を検討する必要性に言及した。
2025年12月05日 17時46分
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