W杯、開催地で経済活況?=プラス効果限定的との声も



【ニューヨーク時事】サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会が開催期間の中盤を迎える中、一大イベントが地域経済に及ぼす影響にも注目が集まっている。試合会場に程近いニューヨーク中心部のマンハッタンでは、レストランなどが国旗やW杯グッズで店舗を飾り付け、「全試合放送」などと書いた張り紙で客の呼び込みに躍起。大手金融機関は、W杯が開催地での消費増につながっていると分析するが、効果は限定的との見方も浮上している。

マンハッタン中心部のバーでは25日、日本代表の決勝トーナメント進出が懸かるスウェーデン戦を中継し、平日の夜にもかかわらず大勢の客で混み合った。日本のユニホーム姿も見られ、前田大然選手が先制点を決めると、店内は大いに盛り上がった。

実際の経済効果は不透明だが、国際サッカー連盟(FIFA)の試算によると、W杯開催で米国の国内総生産(GDP)は172億ドル(約2兆8000億円)押し上げられるという。

大会スポンサーでもあるバンク・オブ・アメリカ(BofA)は、クレジットカードやデビットカードの決済額を基に、W杯開催地の6月10~21日の消費動向を分析。地元客とそれ以外を合わせた支出額は前年同期比で6.3%増加したという。特に地元以外の客による支出は16.7%増え、BofAは大会が前半戦すら終わっていない段階で「開催都市の経済に『先制点』をもたらしている」と強調する。

一方、米国SMBC日興証券のシニアエコノミストで、ニューヨーク在住の尾畠未輝氏は、1994年W杯の分析を踏まえ「消費や雇用が押し上げられることは確かだが、その分、他のレジャー消費が抑制されたり、翌月以降に反動減が生じたりする可能性が高い」と指摘。その上で、米プロバスケットボール協会(NBA)の王者を決めるファイナルで今月、ニューヨークを本拠とするニックスが53年ぶりに優勝した際の方が「比較にならないほどの盛り上がりだった」と振り返っている。

〔写真説明〕店内でサッカーのワールドカップの試合を放映しているマンハッタンの飲食店=26日、米ニューヨーク

2026年06月27日 20時31分


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