
熊本県で震度7の揺れを観測した地震から一夜明けた29日、半導体関連各社は、同県に集積する工場を停止して被害の確認に追われた。一方、トヨタ自動車はいったん稼働を再開したものの、再び停止。部品メーカーなど供給網全体の被災状況が見えていないためで、九州地方の製造業の生産再開には時間がかかる可能性がある。
トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は、福岡県内3工場の稼働を29日朝に再開したものの、夕方に再停止した。ひとまず31日まで停止する予定だが、8月以降の稼働は未定という。
ダイハツ工業も、再開した大分工場(大分県中津市)を再び停止。久留米工場(福岡県久留米市)とともに月末まで停止する。ホンダは29日夕方までとしていた熊本製作所(熊本県大津町)の停止期間を31日まで延長した。
一方、熊本県内にある半導体各社の操業は多くが止まったまま。ルネサスエレクトロニクスは29日、川尻工場(熊本市)と錦工場(錦町)の設備の確認を開始。空調や電力供給に問題はないが、壁面に亀裂や一部で漏水がみられるという。
ソニーグループの半導体子会社は、熊本テクノロジーセンター(菊陽町)の被害を確認中。三菱電機も熊本にある半導体2工場の操業を止めている。東京エレクトロンは、合志事業所(合志市)と大津事業所(大津町)の安全点検をしている。
半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、熊本工場(菊陽町)の建屋の安全性を確認し、引き続き詳細な検査を実施。隣接地で建設中の第2工場は一部の工事を中止した。
また、八代工場(八代市)の煙突が損壊した日本製紙は、設備などの詳細な被害状況を把握できていない。三菱ケミカルグループは熊本工場(宇土市)の窓ガラスが割れるなどしており、再開は未定としている。
〔写真説明〕トヨタ自動車のロゴマーク(EPA時事)
〔写真説明〕半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場=29日午後12時27分、熊本県菊陽町(時事通信チャーター機より)
2026年07月29日 19時29分