「未来のコンビニ」へ脱自前主義=外部資本導入で改革加速―セブン&アイ



セブン&アイ・ホールディングスはこのほど、ソフトバンクグループ傘下のソフトバンクとスマートフォン決済大手PayPay(ペイペイ)、三井住友フィナンシャルグループ傘下の三井住友カードから各1000億円、計3000億円の出資を受け入れた。

外部資本の導入でコンビニ改革を加速させる考え。「自前主義」から脱却した業界最大手が「未来型のコンビニ」(宮川潤一ソフトバンク社長)の姿を示せるのか、注目が集まっている。

「新しいお客さま体験を創出する」。セブン&アイのスティーブン・ヘイズ・デイカス社長は7月31日、業務資本提携の狙いを説明した。

提携の目玉が、グループ共通の会員ID「7iD」の「ペイペイ

ID」への統合だ。セブン&アイは従来、決済サービスなどは自前で行ってきたが、2019年に始めた「セブンペイ」は3カ月で廃止。電子マネー「nanaco(ナナコ)」や、店舗利用でたまる「セブンマイル」サービスも、顧客基盤の伸び悩みが課題となっていた。

今後はセブン―イレブンでの買い物で「ペイペイポイント」や三井住友系の「Vポイント」がたまりやすくなるほか、提携先サービスの相互利用でポイント還元率を高める施策や、顧客データを活用した販売促進も検討。単純合算で会員らが1億人を超える巨大ポイント経済圏の誕生は、NTTドコモや楽天グループなどライバルの脅威となりそうだ。

また、ソフトバンクの人工知能(AI)やロボット技術を活用し、店舗運営の効率化や従業員の負担軽減も目指している。

セブン&アイは、百貨店や祖業のスーパーを切り離し、コンビニに経営資源を集中。しかし、国内コンビニ事業は、20年に伊藤忠商事の完全子会社になったファミリーマートや、24年から三菱商事とKDDIの共同経営体制となったローソンに比べ、成長力で見劣りするのが実態だ。人口減少が加速し、競争環境も激しさを増す中、「巨艦」の航路にはまだ不透明感が漂っている。

〔写真説明〕セブン&アイ・ホールディングスのスティーブン・ヘイズ・デイカス社長=4月9日、東京都千代田区

2026年08月23日 07時14分


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