
【ベルリン時事】ウクライナとロシアは、イラン対応に一応の区切りをつけた米国がロシアのウクライナ侵攻終結に向けた仲介に本腰を入れる可能性があるとみて、それぞれがトランプ米大統領の関心を引こうとつばぜり合いを演じている。17日までフランスで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)の場で直接働き掛けを強めたウクライナのゼレンスキー大統領は、「大きな変化がもたらされるかもしれない」と手応えを口にした。
ゼレンスキー氏は、英仏独首脳と事前に入念に打ち合わせた上で、サミット2日目の討議に参加。前線で勢いを増し、ロシア軍を押し戻している状況を各国に説明した。トランプ氏とは昨年末以来となる対面会談に臨み、G7首脳声明に「ウクライナはこの数カ月、戦場で前進している」との文言を加えることに成功した。
かねてロシアに融和的だと指摘されるトランプ氏だが、サミット会場では「ロシアは(和平)合意を結ぶべきだ。膨大な人命を失っている」と発言。ゼレンスキー氏はサミット出席後、ロシアは交戦継続でなく「できるだけ早期に交渉しなければならないという認識で満場一致だった」と誇ってみせた。
一方、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)はサミットの後、自国メディアに「欧州は役に立たない有害な考えを吹き込んでいるが、トランプ氏は独自の見解を持っている」と主張。ウィトコフ中東担当特使ら米国の交渉団は、対イラン交渉が落ち着き次第、すぐさまロシアを訪れるとの見通しを示し、米ロ関係が良好であることをアピールした。
〔写真説明〕先進7カ国首脳会議(G7サミット)の会場で会話するウクライナのゼレンスキー大統領(左)とトランプ米大統領=16日、フランス東部エビアン(AFP時事)
2026年06月20日 15時00分