覚書発効、原油輸送拡大=米副大統領、イランとの60日協議開始―19日の会合は延期



【ワシントン、カイロ時事】バンス米副大統領は18日、ホワイトハウスで記者会見し、米イランの戦闘終結の覚書発効後、原油1250万バレルが原油輸送の要衝ホルムズ海峡を通過したと明らかにした。覚書に記された「技術的協議」を行うための60日の期間は同日始まった。ただ、翌19日にスイスで行われる予定だったバンス氏とイラン側の協議は延期され、開催の見通しは立っていない。

米軍もイラン港湾に出入りする船舶を制限していた海上封鎖を解除。10隻以上の船舶通過を許可し、停滞していた原油輸送の拡大を急いでいる。

バンス氏は、2月末に米イランが戦闘を開始して以降、ホルムズ海峡を通過した原油量が最多水準を記録したと説明。原油相場が戦闘前の水準へと下がり、1ガロン当たり4.5ドルを突破していた米国のガソリン小売価格も3ドル台へと低下し、「今後も下落し続けるだろう」と強調した。

技術的協議については、自身が代表団を率いてスイスを訪れ、今週末にも行う見通しを示したが、「正確にいつ行われるかは調整中だ」と述べた。米ニュースサイト「アクシオス」によると、イランがイスラエルはレバノンで停戦違反をしていると反発したことが協議延期の理由とみられる。

イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師は18日、覚書発効後に出した初めての声明で「将来行われる対面交渉は敵(米国)の立場を受け入れることを意味しない」と表明。米国との直接協議を事実上承認した形だ。

モジタバ師はまた、覚書に関して「異なる見解」を持っていたが、ペゼシュキアン大統領が国民と親イラン勢力の「権利保護」を約束したため許可したと説明した。モジタバ師は米イスラエルの2月末の攻撃で負傷したとされ、最高指導者就任後も公の場に姿を現していない。

【時事通信社】 〔写真説明〕18日、ホワイトハウスで記者会見するバンス米副大統領(AFP時事)

2026年06月19日 15時59分


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