防弾パネルやボディーチェックも=物々しい雰囲気で初公判・王将社長射殺



「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=射殺事件の初公判は、暴力団関係の事件であることが考慮され、事前に傍聴人のボディーチェックが行われ、廷内に防弾パネルの仕切りが設けられるなど、物々しい雰囲気の中で行われた。

開廷前、裁判所の職員は傍聴人に金属探知機を当てるなどし、慎重に所持品検査を実施。ペンの持ち込みは認めず、裁判所が用意したサインペンを筆記用具として配布した。公判中は、裁判所の職員数人が傍聴席の方を向いて警備に当たった。

田中幸雄被告(59)は午前9時半ごろ、防弾仕様の護送車で裁判所に到着した。午後1時半ごろ、マスクを着け、紺色のスーツに白いワイシャツの襟を立てた姿で真っすぐ前を向きながら入廷し、弁護人の前に着席。「私は決して犯人ではありません。決してが付きます」などと力強い声で否認した。

この直後、被害者参加制度を利用し、検察側の席にいた遺族とみられる女性が「大切なお父さんを殺したんやろ」「ふざけんな。工藤会なら人を殺していいんか」などと涙声で叫び、一時休廷となる場面もあった。

地裁によると、午前10時からの傍聴席の抽選には、52席の枠に対し136人が詰め掛けた。大東さんと知り合いだったという京都市の塗装業の男性(59)は「社長がなぜ殺されたのか、真実が知りたい」と語った。

〔写真説明〕「餃子の王将」社長射殺事件の初公判で、田中幸雄被告を乗せ、京都地裁に入る護送車=26日午前、京都市中京区

2025年11月26日 20時32分


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