
愛媛県新居浜市で2021年、一家3人が殺害された事件で、殺人罪などに問われた無職河野智被告(58)の上告について、最高裁第3小法廷(沖野真已裁判長)は棄却する決定をした。9日付。無期懲役とした一、二審判決が確定する。
一、二審判決によると、河野被告は17年ごろに妄想型統合失調症を発症。21年10月、新居浜市の住宅で、元同僚の岩田健一さん=当時(51)、父親の友義さん=同(80)、母親のアイ子さん=同(80)=をナイフで突き刺すなどして、失血死させた。
弁護側は事件当時、被告は心神喪失状態だったとして無罪を主張していた。一審松山地裁の裁判員裁判は23年12月、心神耗弱を認定し、求刑通り無期懲役とした。二審高松高裁も24年8月、一審判決の結論は妥当として、被告側控訴を棄却した。
〔写真説明〕最高裁=東京都千代田区
2025年12月11日 17時09分