7年前の暴行事件、審理差し戻し=DNA型鑑定の証拠能力認めず―東京高裁



千葉県市川市の路上で2018年7月、女性に性的暴行を加えたとして強制性交致傷罪に問われた米国籍のクリストファー・ステイブン・ペイン被告(33)の控訴審判決が11日、東京高裁であった。家令和典裁判長は「DNA型鑑定の証拠能力について審理が尽くされていない」と述べ、懲役8年とした一審判決を破棄し、審理を千葉地裁に差し戻した。弁護側は上告する方針。

弁護側は、一審が有罪の根拠とした大学教授によるDNA型の再鑑定結果が改ざんされた可能性があるとして無罪を主張していた。

家令裁判長は、再鑑定でデータが削除されていたなどとした上で、「合理的な理由なく削除した可能性がある一方、誤りはなかった可能性もある」と指摘。犯人だと示す証拠として用いることはできず、争点と証拠を整理した上で改めて審理すべきだとした。

〔写真説明〕東京高裁=東京都千代田区(AFP時事)

2025年12月11日 18時41分


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