
自動車部品の製造を委託した業者に販売した原材料の価格について、値上げ前にさかのぼって上昇分の支払いを要求したなどとして、公正取引委員会は17日、松尾製作所(愛知県大府市)の下請法違反(不当な経済上の利益の提供要請)を認定し、再発防止などを求める勧告を出した。遡及(そきゅう)値上げに対する勧告は初めて。
公取委によると、同社は自動車のエンジンなどに使う部品の製造を委託する業者に原材料となる鉄や銅などを販売しており、2024年11月と25年5月に原材料価格を引き上げた。6業者に対しては、それ以前の販売分についても、在庫がある場合は上昇分を支払うように要求。24年11月~25年7月に計約4495万円を不当に支払わせていた。
また、このうちの5業者を含む12業者に対し、遅くとも24年6月以降、長期間発注しないのに部品製造に用いる金型など計759個を無償で保管させていた。
松尾製作所によると、原材料の遡及値上げ分は今年2月末に返金し、金型などの保管料相当額の支払いも進めているという。同社担当者は「勧告を真摯(しんし)に受け止め、従業員に教育を徹底し、取引先に説明していく」と話した。
〔写真説明〕公正取引委員会の看板=東京都港区
2026年03月17日 17時49分