
自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る裏金事件で、約5100万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われた元参院議員大野泰正(66)、元政策秘書岩田佳子(62)両被告の公判が26日、東京地裁(福家康史裁判長)であった。検察側は「国民の政治不信の増大を招いた悪質な犯行」として大野被告に罰金150万円、岩田被告に罰金50万円を求刑した。
弁護側はいずれも最終弁論で改めて無罪を主張し、結審した。判決は6月23日。
検察側は論告で、大野被告らはノルマを超過したパーティー券収入の還流分を管理・保管する帳簿や専用口座を保有しておらず、資金管理団体「泰士会」への寄付金に当たると認識していたと主張。事務所の担当者らに還流分を受け取った事実を伝えず、収支報告書に虚偽の記載をして提出させたなどとして、「政治資金規正法違反罪が成立することは明らかだ」とした。
その上で、受け取った還流分はクレジットカードの支払いや事務所経費に充てていたと指摘。大野被告について「最終決定権者としての刑事責任は重大」と非難した。
弁護側は、還流分の取り扱いについて派閥幹部や事務局から説明がなく、事務所で管理する「預かり金」と認識していたと反論。収支報告書の作成は担当者らに任せており、虚偽記載の共謀はないと主張した。
最終意見陳述で大野被告は「政治不信を抱かせてしまったことは痛恨の極みだが、私は虚偽記載を一切知らなかった」と訴えた。
〔写真説明〕東京地裁=東京都千代田区(AFP時事)
2026年03月26日 18時57分