
健康維持を目的に利用されるサプリメントを巡り、ほぼ5人に1人が1日当たりの摂取目安量を超えていたとする調査結果を、東邦大などの研究チームが10日までに発表した。中高年や就業者で多い傾向がみられたほか、健康被害のリスクが高まるとされる「耐容上限量」を超える例もあり、注意が必要だ。
朝倉敬子東邦大教授らの研究チームは2024年11~12月、日本人成人約2000人を対象にインターネット調査を実施。サプリの利用状況や摂取量に加え、実際に購入した製品情報を収集し、各製品に表示された1日当たりの摂取目安量と照合して分析した。過剰摂取は、メーカーの示す目安量を超えて摂取した場合と定義した。
その結果、利用者の18.5%(約370人)が目安量を上回っていた。過剰摂取は50~64歳や就業者、錠剤タイプの利用者、半年以上の長期使用者で多い傾向がみられた。研究チームによると、加齢に伴う健康不安に加え、錠剤は摂取量を増やしやすいことなどが影響している可能性がある。
健康被害を防ぐため耐容上限量が定められている栄養素を含むサプリでは、摂取目安量を超えていた人(約300人)のうち、約6割が少なくとも1種類の栄養素で上限量も超えていた。
サプリを過剰摂取すると、ビタミンAの場合は体内に蓄積して肝機能障害などを引き起こす恐れ、ビタミンB6は神経障害のリスクがあると指摘されている。鉄やカルシウムも取り過ぎると健康被害につながる可能性がある。
朝倉教授は「適切な摂取量をパッケージなどで確認し、適量を守ることが重要。取り過ぎによる害もあるということも認識してほしい」と話している。論文は国際学術誌に掲載された。
〔写真説明〕サプリメント(資料写真)
2026年04月10日 20時53分