
沖縄県名護市辺野古沖で小型船2隻が転覆し、研修旅行中の同志社国際高校(京都)の女子生徒ら2人が死亡した事故で、学校法人同志社は31日、第三者委員会の調査結果を公表した。「安全管理体制の不備や意識の欠如があった」と学校側の責任を認め、危機管理マニュアルの見直しなど再発防止を提言した。
第三者委は、天候悪化が重大被害につながりやすい高リスク活動だったにもかかわらず、事前調査や抗議船への乗船の事前説明など安全配慮義務を怠ったと認定。事故原因として、安全に対する体制不備や機能不全、教員らの安全意識の欠如などを挙げた。
マニュアルには気象情報への配慮といった文部科学省の通知事項や校外活動自体の定めがなかった。2022年度に始まった辺野古沖研修は「安全性の確認や検証が全くないまま継続され、基本ルールすらなかった」と強調し、「安全管理体制の不備こそが最大の原因」と指摘した。
学校法人も研修旅行の実態を把握しておらず、指導・監督が不十分だった。聞き取りに「前年度踏襲なら安全性は担保されているとの甘い認識があった」と述べる教員もいた。「他人任せの組織風土」の下、多くの教員の安全に対する想像力欠如が事故の根底にあるとして「非難を免れず、猛省しなければならない」と再発防止を求めた。
大阪市内で記者会見した第三者委の渡辺徹委員長は「あまりにずさんな(教育)現場に信じられない思い。安全への意識がことごとく抜け落ちている」と語気を強めた。
〔写真説明〕沖縄・辺野古沖の転覆死亡事故で、調査結果について記者会見する同志社第三者委員会の渡辺徹委員長(奥中央)ら=31日午後、大阪市中央区
2026年07月31日 19時28分