
熊本地震の被災地のうち4自治体で続く大規模な断水が月内にも解消される見通しとなったことを受け、現地では5日、「うれしい限り」と喜びの声が聞こえた。一方、連日の暑さで住民の疲労はたまっており、「一日も早く」と早期復旧を訴える人もいた。
今月初旬に復旧予定の甲佐町。軽トラックで給水所を訪れた井芹洋一さん(73)は「こまめに来るのは大変だったからうれしい限りだ」と胸をなで下ろした。
「暑さが厳しいので大変」と汗を拭いながら親族の家の片付けをしていた女性(70)は「めどが立ったのはありがたいが、一日も早くしてほしい」と話した。
月末までに復旧する見通しの宇城市の小川防災拠点センターでは、自衛隊や消防などが飲み水や生活用水を供給している。朝の気温が高くなる前から住民らが次々と集まった。
「この生活の終わりが見えて少し安心」と会社員女性(60)は笑顔。持ち帰った水は節約しながら使わざるを得ず、トイレを流すのを我慢する時もあるという。
同市で40年以上居酒屋を経営する山田秋雄さん(78)は「商売ができなくて困っていた。水が通ればやっと営業できる」と歓迎した。
一方、夫と車で訪れた塚本裕子さん(76)は、節水生活が月末まで続くことに肩を落とした。「連日の暑さで大量の汗をかく。服を手洗いするにも水が少なく、きれいに洗えない」と嘆いた。
防災用井戸から水をくんでいた古沢富夫さん(78)は猛暑の中、「もう少しで復旧するだろう」との思いで毎日、重たい水を運んでいると疲労をにじませる。「月末まで続くのか」とうんざりした様子だった。
〔写真説明〕防災用井戸から水をくむ男性=5日午前、熊本県宇城市
2026年08月05日 15時22分