
熊本県で最大震度7を観測し、災害関連死の疑いを含め38人が亡くなった熊本地震は28日で発生から3カ月となった。26日時点で依然1073人が避難所生活を余儀なくされており、地震を原因とした失業者への支援や住宅再建も課題だ。一方で、仮設住宅への入居や鉄道の復旧が進むなど、復興に向けた動きも広がっている。
県によると、住宅被害は8万2223棟で、全半壊は1万1429棟に上った。罹災(りさい)証明書の交付率は94.3%(25日時点)。被災者の申請に基づき自治体が行う公費解体は、先月から甲佐町などで始まったが、解体完了は1棟(21日時点)にとどまる。
ピーク時には1万人余りいた避難者は、約10分の1まで減少した。完成した建設型の仮設住宅と、民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設」には計2685人(23日時点)が入居したが、県はさらなる仮設住宅の整備を急いでいる。
大型商業施設や工場の休業や廃業により、職を失った人も少なくない。厚生労働省熊本労働局によると、地震を原因とする離職者数は16日時点で約380人。再雇用を前提とした一時的な離職者も約80人いる。同局の相談窓口には、23日までに延べ約4200件の相談が寄せられており、県などが就労支援に当たっている。
インフラの復旧も道半ばだ。八代市では井戸の復旧時期の見通しが立たない。同市によると、水が出ないなどの相談は13日時点で3690件。泥を除去するなどして水質が改善したのは246件で、対応業者の不足が課題になっている。
地震で線路が変形するなどし、運休が続いていたJR九州の鹿児島線の宇土―八代間は10日に運行を再開。第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」の不通区間も13日に解消され、地震により被災した鉄道は全て復旧した。
県は27日、被災者の生活再建や災害に強いまちづくりに向けた計画案を公表。木村敬知事は「被災地に希望あふれる新たな創造的復興をしっかりと進めたい」と話した。
〔写真説明〕倒壊した建物=27日午前、熊本県八代市
〔写真説明〕地震で崩れた「八代宮」神社の石垣=27日午前、熊本県八代市
〔写真説明〕中心市街地にある本町アーケード街=27日午前、熊本県八代市
〔写真説明〕ブルーシートが掛けられた国の名勝「松浜軒」=27日午前、熊本県八代市
2026年10月28日 07時24分