
6度目の五輪となるミラノ・コルティナ大会を集大成の場と位置付け、今季限りでの現役引退を表明しているノルディックスキー複合の渡部暁斗選手(北野建設)。スキージャンプの山元豪選手(31)=ダイチ=は、37歳の第一人者の背中を追ってきた一人だ。「尊敬している選手は、と言われたら暁斗さん『一択』。スポーツへの向き合い方、生き方とかは全部、暁斗さんから勝手に学ばせてもらった」と語る。
山元選手はジャンプに転向する前は複合選手。2018年平昌五輪に渡部暁選手とともに出場し、19年世界選手権の団体では共に銅メダルメンバーとなった。五輪でメダルを獲得し、ワールドカップで総合優勝を果たすなど全盛期の渡部暁選手と海外遠征で一緒に過ごす期間が長かった。渡部暁選手の地元の長野県白馬村で生活拠点を共にしていた時期もあったという。「憧れもあったが、兄貴分のような感じ。何かあったら『暁斗さーん』みたいな」と表情を緩める。
山元選手が将来に悩み、競技から退くことを考えていた時、家族よりも先に渡部暁選手に相談した。親身になってくれた先輩に背中を押される形で、山元選手は20年にジャンプに絞って競技を続けることを決め、今に至っている。
11日に行われた複合の最初の種目、個人ノーマルヒルでは11位。「季節外れの満開の桜を咲かせたい」と意気込む渡部暁選手への思いを問われると、山元選手は「この競技最高だなって笑いながら、五輪を楽しんで」。偉大な先輩の勇姿を目に焼き付けるつもりだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕ノルディックスキーのワールドカップ団体で2位に入り、笑顔を見せる渡部暁斗選手(左端)と山元豪選手(右から2人目)=2018年11月、フィンランド・ルカ(Lehtikuva時事)
〔写真説明〕ワールドカップ団体戦の距離で、リレーする山元豪選手(右から2人目)と渡部暁斗選手(右端)=2017年12月、ノルウェー・リレハンメル
2026年02月15日 07時02分