怖いもの知らずでオランダへ=望月達也さん、挑戦の先駆け―W杯サッカー



【ダラス時事】日本は14日(日本時間15日早朝)、1次リーグF組初戦でオランダと対戦。同国のリーグでプレーする日本選手の先駆けとなったのが望月達也さん(63)だ。40年以上前の挑戦を「オランダについて知らない分、怖いもの知らずだった」と笑って振り返る。

現在はJ1川崎のアカデミーダイレクター。静岡・清水東高3年生だった1981年夏、後に日本代表監督となるハンス・オフト氏を通じて誘いを受け、「チャレンジしたい」と卒業後に海を渡った。

テストを経て1部のハーレムとアマチュア契約。開幕直後のデビュー戦では現オランダ代表監督のクーマンを擁したフローニンゲンと戦った。だが、出場機会はわずかで、2年で退団。2部テルスターの監督が獲得に興味を示していると耳にすると、電話で直談判し、月に約1万5000円の交通費をもらう条件で加わった。

評価を高め、85年に悲願のプロ契約を結んだ。給与は月10万円ほどだったが、当時の日本はアマチュアリーグしかなく、「プロでプレーしたい」との思いは強かった。もともと技術には自信があり、「ボール扱いには困らなかった」という。一方、戦術理解やフィジカル面では劣り、「リーグのトップに行けるほどではなかった」。そのシーズンだけで帰国した。

4年間の挑戦を「大学生と同じ」と振り返る。チームメートは銀行員やタクシー運転手などの仕事を掛け持ちし、自身は同僚やサポーターの家にホームステイ。練習環境も恵まれていなかったが、「本当は帰国したくなかった」との思いも残った。

望月さんの後には小野伸二さんや、本田圭佑ら多くの日本人がオランダで活躍。今季はフェイエノールトの上田綺世がリーグ得点王に輝いた。後輩の活躍に「異次元。戦術理解度が高く、身体能力も上がっている」と驚きを隠さない。

20代で引退した後は、多くの国内クラブで育成や編成に携わった望月さん。谷口彰悟や伊東純也も指導した。「楽しみ。そういう選手ができるだけ試合に出て、活躍してもらえるといい」。縁深いオランダと日本の対決に感慨を込めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる望月達也さん=5月28日、川崎市 〔写真説明〕オランダのテルスターに在籍していた時の望月達也さん(望月さん提供)

2026年06月14日 19時02分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース