
九回。おなじみのラップ調の登場曲が鳴り響く中で姿を現したオリックスの平野に、スタンドの視線が集中した。21年間の現役生活に別れを告げる登板。試合前は「ちょっとフワフワした感じはあった」というが、やはり最後も平野らしい投球だった。
1人の打者のみとの対戦で、ソフトバンクの中村晃を打席に迎えた。自身と同じく今季で引退する巧打の左打者を4球で追い込むと、決め球に選んだのは、プロで生き残るために磨いてきたフォーク。フルスイングを仕掛けた中村晃のバットが空を切った。
2010年から救援のマウンドが主戦場になった。「1軍にしがみつくには、言われたことをやるしかない」と先発への未練を振り払った。居場所を確立し、積み上げた日米通算258セーブ。「あそこがなければ今はない」。救援という立場を確立したことで、42歳までユニホームを着続けられた。
引退後は指導者としての期待も大きい。今季はコーチ兼任だった平野も「今までやってもらったことを返す番。必要なら、そこに全うしたい」と意欲十分。現役を終えても、野球人生のゴールはまだはるか先にある。
【時事通信社】
〔写真説明〕9回に登板し、力投するオリックスの平野=25日、京セラドーム
2026年09月25日 22時07分