町工場「電気の安定供給を」=首都圏、値下げ求める声も―原発再稼働



東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)を巡り、花角英世知事が21日、再稼働容認を表明した。電力の供給先となる首都圏の町工場からは「電気の安定供給を」との要望が上がった。物価高が続く中、住民らからは「電気料金を少しでも安くしてほしい」と値下げを求める声も出た。

町工場が多い東京都大田区。半導体製造機向けの精密なねじなどを生産する「伊和起ゲージ」では、工場の機械のほとんどに電動モーターが使われている。広瀬安宏代表(65)は「工場に欠かせない電気の安定供給はわれわれの希望だ」と歓迎しつつ、「電気を使う側として、発電所がある地域に寄り添う気持ちを持たなければ」と話した。

高齢者が多く集まる巣鴨(豊島区)の商店街を買い物で訪れていた同区の無職女性(93)は「電気がどこから来ているかちゃんと考えたことはなかった。節電して大切に使いたい」と述べた。北区に住む大学事務職員の男性(65)は「再稼働が進む西日本と比べ、首都圏は料金が高い。再稼働で少しでも安くなれば」と期待を込めた。

さいたま市の高齢者施設の職員は「再稼働で電気料金の値下げ効果がどれだけあるのか分からない」と諦めたように話した。施設の冷暖房や給湯などは「オール電化」という。近年の物価高や電気料金高騰を踏まえ、「福島第1原発事故前の電気料金に戻してほしい」と訴えた。

【時事通信社】

2025年11月21日 22時07分

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