
ロシアのプーチン大統領は2日、モスクワを訪問した米国のウィトコフ中東担当特使と約5時間会談した。ロシアのウクライナ侵攻終結に向けてトランプ米政権がまとめた和平案を協議。プーチン氏は強硬姿勢を崩しておらず、大きな進展はなかったもようだ。
終了後、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は記者団に「妥協案はまだ見つかっていない。(米側から)提示された内容に受け入れ難いものもある」と説明した。
ウィトコフ氏の訪ロは8月以来で6回目。トランプ大統領の娘婿クシュナー氏が同行した。10月に米ロ首脳が電話で合意したハンガリーでの会談の地ならしをした可能性もある。
プーチン氏はウィトコフ氏との会談前、記者団の取材に応じ、ロシア軍が宣言したウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシク制圧に言及。「特別軍事作戦のあらゆる目標を達成するための拠点だ」と重要性を強調し、侵攻継続を辞さない構えを示した。ロシア側はトランプ氏の和平仲介を通じ、同州などの割譲を要求している。
【時事通信社】
〔写真説明〕2日、モスクワのクレムリン(大統領府)で会談するロシアのプーチン大統領(右手前から3人目)と米国のウィトコフ中東担当特使(左中央)=ロシア国営通信社スプートニクが配信(AFP時事)
2025年12月03日 16時39分