
【ソウル時事】韓国の李在明大統領は3日、海外メディアと記者会見し、台湾有事を巡る高市早苗首相発言をきっかけとした日中の対立について「片方の肩を持つことは対立を激化させる要因になる」との認識を示した。その上で、韓国が仲裁できる部分があれば「そうした役割を果たすのが望ましい」と語った。
記者会見は尹錫悦前大統領による「非常戒厳」宣言から1年を迎えるのに合わせて開かれた。日韓関係に関して、領土・歴史問題があると認めつつも「互恵的立場で協力し、解決されていない課題は議論して少しずつ解消していけばよい」と述べた。首脳間の「シャトル外交」を継続する考えを示し、「次は私が訪問する番だ」と語り、早期の訪日に意欲を見せた。
一方、李氏は「韓国にとって中国は地理的にも経済的にも歴史的にも切っても切れない関係にある」と強調し、「安定的な管理」の必要性を訴えた。近い時期に中国を訪問して習近平国家主席と「十分な首脳会談の時間を持ちたい」と語った。年内の訪中を打診したものの、中国側の事情で来年になる見通しという。
【時事通信社】
〔写真説明〕3日、ソウルで記者会見する李在明大統領(AFP時事)
2025年12月03日 15時21分