
【ワシントン時事】民主主義の根幹を揺るがした米連邦議会襲撃事件から6日で5年がたった。トランプ大統領は刑事訴追された自身の支持者を恩赦し、野党民主党に事件の責任を転嫁。民主党はトランプ氏が事件の隠蔽(いんぺい)を図っているとして、「歴史修正だ」と批判している。
民主党下院トップのジェフリーズ院内総務は6日、公聴会で「トランプ氏と議会内の極右過激派はあの恐ろしい出来事を書き換え、覆い隠そうとしている。それは許さない」と強調した。公聴会では警官ら関係者が当時の状況を証言した。
2021年の襲撃事件では、前年の大統領選で敗北したトランプ氏の支持者が、選挙結果の承認手続きを妨害しようと議会を占拠した。警官ら5人が死亡した。
事件後、トランプ氏は襲撃を扇動したとして下院で弾劾訴追され、特別検察官に起訴された。だが、上院は無罪と評決。24年大統領選でトランプ氏が返り咲いたことを受け、現職大統領を訴追しない方針に基づき起訴も取り下げられた。
トランプ氏は6日、与党共和党議員との会合に出席し「私が平和的かつ愛国的に議会へ向かえと言った言葉を報じたことがあるか」と報道機関を批判した。当時、下院議長だった民主党のペロシ氏が適切な警備態勢を整えていなかったことが問題だとも主張した。
ホワイトハウスは同日、公式サイトに専用ページを設け「民主党が不正まみれの選挙を認定し、反対派を弾圧して反乱を仕掛けた」と指摘。トランプ氏が2期目就任初日に約1500人を恩赦・減刑したことを称賛し、「多くの支持者は平和的な抗議者だ」と訴えた。
【時事通信社】
〔写真説明〕米連邦議会付近で治安当局と衝突するトランプ大統領の支持者=2021年1月、ワシントン(AFP時事)
2026年01月08日 07時08分