
【ワシントン時事】米国土安全保障省は7日、大西洋とカリブ海で南米ベネズエラの石油取引に関連し、計2隻の石油タンカーを拿捕(だほ)したと発表した。このうち大西洋で差し押さえたのはロシア船籍だった。
発表や米メディアの報道によると、米当局が米軍の支援を受けて大西洋で拿捕したタンカーはロシア船籍の「マリネラ(旧名ベラ1)」。昨年12月から大西洋で米当局の追跡を受け、船籍をロシアに変更していた。
レビット大統領報道官は記者会見で、同船が「船籍を偽装したために無国籍船と見なされた」とした上で、「制裁対象の石油を輸送するベネズエラの『影の船団』だった」と主張。乗組員は訴追対象になると述べた。
英国防省は、英軍も要請を受けて監視などの後方支援を行ったと明らかにした。同船はレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの関連企業のために違法貨物を輸送したとして、2024年に米国の制裁対象になっていた。
ロシア国営タス通信によると、ロシア外務省はタンカーに乗船している自国民の「人道的かつ尊厳ある待遇」の確保と早期の帰国を米国に要求した。
一方、カリブ海で拿捕された船は「ソフィア」。米南方軍は無国籍船だとし、米沿岸警備隊が米国に移送していると説明した。
【時事通信社】
〔写真説明〕ロシア船籍の石油タンカーを監視する米沿岸警備隊の隊員=欧州軍が7日にX(旧ツイッター)で公開、撮影日・場所不明(EPA時事)
〔写真説明〕石油タンカー「マリネラ」=2025年3月18日、シンガポール海峡(AFP時事)
〔写真説明〕ロシアのテレビ局RTが7日公開した北大西洋上で米軍ヘリコプターに追跡されているタンカー「マリネラ」から撮影したとされる画像(AFP時事)
2026年01月08日 18時02分