
ミラノ・コルティナ五輪の開幕を前に、理化学研究所と北翔大(北海道江別市)などの研究チームが、スキージャンプ選手の飛行姿勢と空力特性をスーパーコンピューター「富岳」(神戸市)で解析した。その結果、トップ選手の飛び方は4タイプに分かれることが判明。日本代表では男子の小林陵侑選手が「揚力(浮く力)獲得型」、二階堂蓮選手は「抗力(空気抵抗)抑制型」に分類された。
北翔大の山本敬三教授と理研計算科学研究センターの坪倉誠さんらは、五輪代表4人を含むトップからジュニアまでの日本人選手74人、計556回のジャンプを10台のカメラで多数の方向から撮影。得られた画像から飛行中の関節の角度などを算出して姿勢の変化を分析し、統計的に7タイプに分類した。
うちトップ選手は4タイプに分かれ、小林選手は、踏み切り直後は身体を垂直に伸ばし、すぐに前傾姿勢に入るタイプ。抗力は大きいが揚力も大きく、両者の比率(揚抗比)を高く維持していた。
一方、二階堂選手は前傾姿勢で踏み切り、そのまま飛行姿勢に移行するタイプ。抗力も揚力も抑えているが、揚抗比は小林選手と同程度だった。
女子の伊藤有希選手は踏み切りから徐々に前傾した飛行姿勢を取る「前傾スムーズ移行型」。高梨沙羅選手は、踏み切り直後に一度体幹が起立し、その後前傾する「起立・前傾スムーズ移行型」だった。
山本教授は「さらにサンプル数を増やし、信頼性を高めたい。同一選手の成功と失敗の差異を比較し、再現性や安定性の要因も明らかにしたい」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕理化学研究所と北翔大などの研究チームがスーパーコンピューター「富岳」で行ったスキージャンプ選手の飛行姿勢と空力特性などの解析(理研など提供)
〔写真説明〕ノルディックスキージャンプ、2回目の練習で飛躍する小林陵侑=5日、プレダッツォ
〔写真説明〕ノルディックスキージャンプ、2回目の練習で飛躍する二階堂蓮=5日、プレダッツォ
2026年02月07日 14時31分