
【ワシントン、カイロ時事】トランプ米大統領は11日、イランとの一時停戦について「大規模な生命維持装置を付けている状態だ」と語り、極めて脆弱(ぜいじゃく)な状況にあるという認識を示した。戦闘終結を巡る米国の提案に対するイラン側の返答を「ごみくず」と改めて非難。核問題などで譲歩が不十分と見ているもようで、交渉は暗礁に乗り上げつつある。
CNNテレビが関係者の話として伝えたところによると、トランプ氏は、石油輸送の要衝ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いていることなどに不満を募らせ、「大規模な戦闘の再開」を真剣に検討しているという。ただ、トランプ氏は週内に予定する中国訪問の前の攻撃再開には慎重とみられる。習近平国家主席との会談では、イラン情勢も議題になる。
中国のイラン情勢への関与を巡り、イラン外務省報道官は11日の記者会見で「われわれは戦略的パートナーとして中国と連絡を取っている」と指摘。イランの港湾に対する海上封鎖といった米国の措置を念頭に、中国が米国に「違法行為への警告」を発することへの期待を示した。
イラン国会の安全保障・外交政策委員会報道官は12日、X(旧ツイッター)への投稿で、イランが再び攻撃を受けた場合、ウラン濃縮を核兵器に使用可能とされる90%まで進めることについて「国会で検討する」とけん制した。
イランメディアは11日、アラグチ外相がエジプトのアブデルアティ外相、サウジアラビアのファイサル外相と個別に電話で会談したと報じた。パキスタンが仲介する米イランの停戦交渉に関し、イラン側の立場を説明したとみられる。
【時事通信社】
〔写真説明〕11日、ワシントンで開かれたイベントで発言するトランプ米大統領(EPA時事)
2026年05月12日 19時10分