
高市早苗首相は24日、衆院予算委員会の集中審議に臨む。中傷動画作成疑惑などを巡り、首相は秘書の陳述書を提出。幕引きを図りたい考えだが、野党は信ぴょう性を追及する方針だ。
集中審議は3時間の予定で、中道改革連合の階猛幹事長らが質問に立つ。衆院予算委での集中審議は6月22日以来。この際、首相は陳述書の提出を自身の答弁に代えたいと表明したが、野党は強く反発し、集中審議の開催を求めていた。
陳述書で、秘書は中傷動画の「作成・発信は行っていない」と明言。「存在するかどうかも承知していない」と関与を強く否定した。しかし、動画作成者とされる男性とメールなどで連絡を取り合っていたとの報道に関しては「記録が見つからない」との記載にとどまった。
秘書は、男性の顔と名前に明確な記憶がなく「会ったことがない方」と主張。一方で、昨年の自民党総裁選前に行ったオンライン会議の相手だと、取材や報道を通じて「徐々に思い当たるようになった」とも記した。
これに対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は「接触のあったことが明らかになった」と指摘。「説明が必要だ」と迫った。
疑惑を報じた週刊文春は、昨年12月のオンライン会議の記録とされる音声を公開した。これについて、秘書の説明は「私の声に似ていると思うが、確証を持てない」と曖昧だ。
男性は、首相の名前を使った暗号資産「SANAE
TOKEN(サナエトークン)」の開発責任者ともされる。秘書は「『サナエトークン』という言葉を聞いたことは覚えている」としつつ、「暗号資産との説明は一切なかった」と強調した。
陳述書の提出を受け、自民内は「新たな事実が出てこない限りはこれで落ち着く」(閣僚経験者)との見方が広がる。ただ、首相官邸幹部は「野党はこれで終わりとはいかないだろう」となお警戒感を隠さない。
集中審議では、食料品の消費税減税の扱いや、改正皇室典範の成立を受けた対応も、議題となる見通しだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=23日午前、東京・永田町
2026年07月24日 07時04分