
第2次高市改造内閣では、留任した片山さつき財務相を含め計5閣僚が出身省庁のトップに就いた。高市早苗首相は「専門知識を吟味し実行力を重視した」と説明。自民党内には「首相は国会答弁に苦手意識がある」(関係者)との見方が出ており、サポート役としての期待もありそうだ。
「ここに帰ってきた。身に余る光栄でありがたい」。1995年に旧自治省(現総務省)に入った藤井比早之総務相は18日、総務省で行われた新旧大臣の交代式で喜びを語った。
改造内閣では他に、検察官出身の山下貴司氏が法相に、国土交通省出身の井林辰憲氏が国交相に、警察庁出身の葉梨康弘氏が国家公安委員長に就任。こうした閣僚の強みは、関連する政策やその省庁の問題点、人間関係を把握していることだ。
井林氏は職員へのあいさつで、国交省の前身の旧運輸省と旧建設省に触れ「私が一番嫌いな言葉だ。大臣室では使ってもらいたくない」と述べ、縦割り意識の打破を訴えた。藤井氏は20日のNHK番組で「一緒に仕事をした方が残っている。非常にやりやすい」と述べた。山下氏は森本宏法務事務次官と司法修習が同期だ。
首相官邸の関係者は5閣僚について、「手堅い人事だ」と強調。自民ベテランは「その道のエキスパート。答弁は安定している」と語った。
一方で「役所の論理」に取り込まれれば、国民目線から乖離(かいり)する恐れもある。農林水産省出身の鈴木憲和前農水相は6月、米価下落を緩和するため備蓄米の買い戻しを提案した。自民重鎮によると、首相は「物価高対策が必要なのに」と激怒。鈴木氏は今回の内閣改造で退任した。党内には「大臣よりも役所の方が強くなる」との懸念も出ている。
【時事通信社】
〔写真説明〕第2次高市改造内閣が発足し、初閣議を終えて記念撮影に臨む高市早苗首相と閣僚ら=17日、首相官邸
2026年09月22日 07時26分