【ワシントン時事】トランプ米大統領は24日の一般教書演説で、政策の中心に位置付ける関税政策を継続すると訴え、米史上最大規模の関税収入により景気を回復に導いたと強調した。一方、物価高対策として、大手テック企業に人工知能(AI)に必要となる電力開発を義務付けて電気代の引き下げにつなげるなどとアピール。だが、いずれも新味や具体性に乏しく、中間選挙の焦点となる経済政策はインパクトに欠けた。
米政権はこの日、連邦最高裁が無効とした相互関税を終了。代わりに通商法122条に基づく全世界への一律10%の関税を発動した。トランプ氏は「ほぼ全ての国が対米貿易合意を維持したいと考えている」と主張。無効判断を下した判事も議場に列席する中、「最高裁による残念な介入が行われる前と同じように、成功した道を歩み続ける」と強弁し、相互関税という看板政策「掛け替え」の悪影響を否定した。
物価高への対応では、AIの急速な普及に伴うデータセンター開発ラッシュを背景に国内電力需要が増大していると憂慮。大手IT企業に対し、発電所を建設して自前で電力を確保することを義務付けると表明した。家庭の電力料金が「大幅に下がる」として訴求を狙った。
歴史的な株高による企業利益の国民還元策にも言及した。雇用主が拠出する確定拠出年金(401K)を利用できない米国人労働者向けに、拠出金を従業員1人当たり最大1000ドル(約15万円)上乗せする仕組みを来年始めると宣言。だが、詳細には触れず、政権浮揚に向けた国家予算の大盤振る舞いが財政悪化を招く懸念に気を留めることもなかった。
2026年02月25日 21時03分
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