非加盟の中国がTPP行事=「無断開催」に困惑広がる



中国・蘇州で22日開幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合に合わせ、中国が非加盟の「包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)」に関する行事を主催したことが同日、分かった。事前承認など正規の手続きを踏んでおらず、加盟各国は困惑。APEC議長国の立場を利用した形で、中国が目指す共同声明採択にも悪影響が及びかねない。

行事は、日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)も参加する「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」との対話として開催した。CPTPP加盟国の一部は不参加などの対応を取ったもようだ。

米国が保護主義に傾く中、高水準の貿易自由化を求める多国間協定として存在感を増すCPTPP入りの正当性を得ることなどが、中国の狙いとみられる。中国は2021年に加入申請したが、交渉入りしていない。今回の行事開催について加盟国の一部では「無断開催」との反発が出ており、全会一致を原則とするCPTPPの運営に反する行為として将来的な加入交渉に影響する可能性もある。

APEC貿易相会合では米国やロシア、台湾を含む加盟21カ国・地域内の貿易自由化を目指す「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」も議論する見通し。中国はCPTPPなど巨大自由貿易協定(FTA)の拡張による実現を共同声明に盛り込みたい意向とみられるが、アジア太平洋地域の貿易自由化で主導権を握ろうとする中国への警戒感が広がっており、採択できるか不透明だ。

〔写真説明〕APEC貿易相会合に出席した赤沢亮正経済産業相(中央)=22日、中国江蘇省蘇州[経産省提供]

2026年05月23日 17時17分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース