卵巣がんの細胞が腹膜表面に広く転移し、「腹膜播種(はしゅ)」と呼ばれる進行期に至るメカニズムを解明したと、名古屋大と岐阜大、トヨタ記念病院(愛知県豊田市)などの研究チームが発表した。抗がん剤による治療効果を高めるのに役立つと期待される。論文は7日、米科学誌サイエンス・アドバンシズ電子版に掲載された。
患者の腹腔(ふくくう)内の腹水を採取して調べるなどした結果、卵巣や卵管から腹水に脱落したがん細胞が、腹膜表面に直接取り付くわけではないことが判明。腹膜表面を覆い、腹水にも含まれている「中皮細胞」との集合体を形成した上で、腹膜に浸潤することを発見した。
この集合体は「がん―中皮細胞スフェロイド(ACMS)」と呼ばれ、がん細胞が出す特定のたんぱく質によって中皮細胞の性質が変わり、腹膜に浸潤しやすくなる。
2026年02月07日 08時45分
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