母始めた集い、林家正蔵さんら継承=下町で鎮魂の祈り―東京大空襲、10日で81年



一晩で約10万人が命を落としたとされる東京大空襲から10日で81年。被害が甚大だった都内の下町では9日、戦災孤児で、昨年12月に亡くなった海老名香葉子さんが続けた慰霊行事が行われた。

台東区の寛永寺現龍院墓地前にある慰霊碑では、海老名さんの長男で落語家の林家正蔵さん(63)や、次男三平さん(55)ら家族が法要を営んだ。読経がささげられ、大空襲の遺族ら約150人が手を合わせた。

正蔵さんは「母が亡くなって初めての集いです。いつまでも平和の願いをバトンタッチしていく」と語った。来年以降も家族と一門で集いを続けるという。

海老名さんは大空襲で両親ら6人を失い、2005年に慰霊碑などを建立。同年から毎年3月9日、「時忘れじの集い」を開催した。昨年も車椅子で参列し、同12月に92歳で亡くなった。

8日には江東区で、東京大空襲・戦災資料センターなどによる集いが開かれた。三平さんが、1941年に祖父の7代目林家正蔵さんがつくった戦争遂行のための落語「出征祝」を披露。戦後81年となり体験者が減る中、「戦争をみんなで考えるフェーズに変わってきた。語り部2世としてまい進していく」と力を込めた。

檜森富恵さん(94)は、川の中でいかだにつかまり大空襲の夜を生き延びた体験を講演。「戦争を知らない人に聞いてほしい。戦争はいったん始まってしまったら、なかなかやめることができない」と訴えた。

〔写真説明〕慰霊碑に手を合わせる林家正蔵さん=9日午前、東京都台東区 〔写真説明〕慰霊碑前で営まれた東京大空襲の法要=9日午前、東京都台東区 〔写真説明〕落語「出征祝」を演じる林家三平さん=8日、東京都江東区

2026年03月10日 07時09分


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