老舗リベラル、反転なるか=福島氏にくすぶる不満―社民党首選



23日開票の社民党党首選は、計15年にわたる「長期政権」を築いた福島瑞穂党首(70)に、引き続き党の命運を託すかどうかが焦点だ。前身の旧社会党が55年体制の一翼を担った老舗のリベラル政党だが、近年は存続の危機にあえぐ。福島氏への不満がくすぶる中、反転攻勢への突破口を切り開けるのか。

党首選には大椿裕子前参院議員(52)とラサール石井副党首(70)も出馬し、13年ぶりに複数候補による争いとなった。8日には東京・新宿駅前で3人が街頭演説に臨んだ。党首選を党の支持回復につなげたい考えで、約100人が耳を傾けた。関係者によると、ラサール氏は「どうせなら数人が出て、党を盛り上げた方がいい」と語っているという。

背景には、長年の党勢衰退に歯止めがかからないことがある。国会議員5人以上の政党要件を失って久しく、最近はもう一つの要件である比例代表の得票率2%以上で命脈をつないできた。だが、2月の衆院選は議席を獲得できず、得票率も1.27%にとどまった。

告示の4日に行われた共同記者会見では、一様に危機感を語った。大椿氏は「政党要件のために頑張る政党では誰からも興味を向けられない」と主張。ラサール氏は党首交代や党名変更といった「ドラスチック」な変化が必要だと訴えた。福島氏も「党員、支持者と党を変えて大きくしていくことに懸ける」と力を込めた。

党内では福島氏が本命との見方が大勢だ。ただ、福島氏が比較的議席を得やすい参院比例に居座っていることに不満が強い。唯一の衆院議員だった新垣邦男氏が福島氏に衆院へのくら替えを要求。福島氏は受け入れず、中道改革連合に移った新垣氏に衆院選で「刺客」を立てた。

共同会見では、大椿氏が刺客擁立を批判し、福島氏が反論する場面があった。低迷が続く中で党首が代わらないのは人材不足の裏返しでもある。それでも、ある党幹部は「福島氏はそろそろ代わってもいい」と漏らした。

【時事通信社】 〔写真説明〕社民党の党首選で、街頭演説会に臨む(左から)大椿裕子、ラサール石井、福島瑞穂各氏=8日午後、東京都新宿区

2026年03月09日 07時08分


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