元侍従長「典範手直し必要」=女性皇族巡り、15年前自著で



平成時代に侍従長を務めた故渡辺允さんは2011年、著書「天皇家の執事」文庫版の後書きで、女性皇族が結婚により皇室を離れる現行制度に触れ、「皇室典範の手直しをする必要がある」と書き残していた。

後書きは「皇室の将来を考える」と題して11年10月に執筆され、私見を述べた。侍従長を務めた1996~07年の約10年半のほとんどは、皇位継承を巡る問題が常に緊迫した課題で、天皇在位中の上皇さまが10年以上にわたって深刻に悩まれ、夜眠れないこともあったと明かした。

さらに皇位継承とは「別の次元の問題」として、全ての女性皇族が結婚すれば皇室は秋篠宮家の長男悠仁さま1人になるため、女性皇族が結婚後も皇室に残ることが可能な仕組みを「急いで検討しなければならない課題」と提言。結婚後、皇室に残った女性皇族に子どもが生まれた場合、皇位継承資格を付与するかどうかは「将来の世代が、その時の状況に応じて決めるべき問題。我々には、その世代の手を縛る資格はない」と記している。

渡辺さんは侍従長退任後の09年に同書を出版。11年に文庫化され、22年に死去した。後書きについて、渡辺さんと親交があった所功・京都産業大名誉教授は「平成の天皇のご意向が、信任の厚かった渡辺さんを介して代弁されているとみてよい。今読み返してもかなり踏み込んだ記述だ。この十数年間、皇族数確保議論が棚上げされていたことを政府や国会は重く受け止めてほしい」と話している。

〔写真説明〕渡辺允

宮内庁元侍従長

2026年06月11日 07時05分


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