東京女子医大元理事長、無罪主張=背任罪、2.8億円不正支出―東京地裁



東京女子医大の関連工事を巡り、背任罪に問われた同大元理事長の岩本絹子被告(79)の初公判が12日、東京地裁(福島直之裁判長)であった。岩本被告は「私は背任行為はしていません」と述べ、無罪を主張した。

起訴状によると、岩本被告は1級建築士の松丸典義(70)、同大経営統括部元次長の森洋美(53)両被告=同罪で起訴=と共謀し2018~21年、新校舎や新病棟建設工事の建築アドバイザー報酬などとして、計約2億8300万円を同大から不正に支出させ、損害を与えたとされる。

検察側は冒頭陳述で、岩本被告が施工費の0.7~1%を松丸被告に報酬として支払うことを提案し、理事会の承認を得たと指摘。報酬のうち計約8700万円を森被告を通じて自身に還流させていたと主張した。

一方、弁護側は、松丸被告への報酬は「適切な金額で、損害には当たらない」と主張。岩本被告への還流を否定した。

白髪交じりの髪を一つにまとめ、黒いジャケット姿で証言台に立った岩本被告は、松丸被告への報酬について「女子医大に多大な貢献をしていただいた。決して過大な金額ではない」と主張。「一部を利得しようと考えたことも、受け取ったこともありません」と訴えた。

松丸、森両被告の初公判は2月に開かれ、2人は起訴内容を認めていた。

岩本被告を巡っては複数の不正疑惑が指摘され、23年3月に一部の卒業生が背任容疑で警視庁に刑事告発した。同大が設置した第三者委員会が24年8月、不正への関与の疑いを認定したことを受け、岩本被告は大学の全役職を解任された。

〔写真説明〕東京女子医大病院=東京都新宿区 〔写真説明〕岩本絹子東京女子医大元理事長

2026年06月12日 12時39分


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