亡き人つなぐ「海の電話」=知床沖観光船事故受け設置―北海道・羅臼



北海道・知床半島沖で2022年に起きた観光船「KAZU

I(カズワン)」沈没事故の遺族らが犠牲者に語り掛けるための「海の電話」が、半島東側にある羅臼町の海岸に設置された。1日は、自身も設置に携わった帯広市の男性(54)が受話器を握り、事故で行方不明のままの長男=当時(7)=と元妻=当時(42)=に思いを寄せた。

ボランティアで事故の行方不明者を捜索した同町の漁師桜井憲二さん(63)が男性らと相談して設置を決め、4月に作業を開始した。高さ約2メートルの木製の電話ボックス内には、回線がつながっていない黒電話のほか、椅子とテーブルが置かれ、事故で亡くなった家族や友人らに語りかけることができる。

電話ボックスは青い屋根に白い外壁で、ドアと内装の配色は空をイメージした。男性の長男が新幹線好きだったことから、電話ボックスの脇には海に向かって木製のレールを敷いた。

男性は「同じ知床の海で静かに思いを寄せられる場所ができた」と喜んだ。桜井さんは「(事故の)慰霊碑が建つめどがなく、何かしら必要と思った。被害者家族が電話をかけてくれるのをイメージして頑張った」と話した。

〔写真説明〕「海の電話」で受話器を手にする行方不明者の家族の男性=1日午前、北海道羅臼町 〔写真説明〕「海の電話」を利用する行方不明者の家族の男性=1日午前、北海道羅臼町 〔写真説明〕知床沖観光船事故の遺族らが犠牲者に語り掛けるための「海の電話」=1日午前、北海道羅臼町

2026年11月01日 21時13分


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