
バドミントン女子ダブルスで、9月に新たなペアとして始動した志田千陽(再春館製薬所)五十嵐有紗(BIPROGY)組が着々と実績を積んでいる。五輪メダリスト同士のコンビは、10月下旬のフランス・オープンで4強入り。志田は「自分たちのプレーが少しずつ見えてきた」と手応えを口にした。
志田は松山奈未(再春館製薬所)と組み、昨夏のパリ五輪で銅メダル。「シダマツ」の愛称で親しまれ、今年8月の世界選手権を最後にペアを解消した。五十嵐は渡辺勇大(Jパワー)との混合ダブルスで活躍。2021年東京五輪とパリ五輪で銅メダルを獲得し、その後女子ダブルスに転向した。28年ロサンゼルス五輪に向け、実力者による新ペアとして注目を集めている。
9月の3週連続の大会は「ぶっつけ本番」で、8強入りしたのは1度。1学年上の五十嵐に対して気を使い過ぎていたという志田は「自分のプレーを出せず、パニックになることもあった」と話す。
積極的なプレーを心掛け、連係面を修正して10月の3大会に臨むと、スピード感のある2人の息が合って2度の4強入りを果たした。「結果的に順調」とうなずいた五十嵐は、「4強より上にいくための課題が見えた」とさらなる向上を見据える。大会の合間には守備から攻撃につなげる動きの確認などに励んだ。
11日開幕の熊本マスターズ・ジャパンは、ペアとしての国内初戦。熊本に拠点を置く志田は「皆さんに楽しんでもらえるプレーをしたい」と抱負を口にし、五十嵐は「優勝できたら一番いいが、まずは2人の形を見つけたい」と落ち着いた様子で語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕バドミントン日本代表の合宿で撮影に応じる女子ダブルスの志田千陽(右)、五十嵐有紗組=7日、東京都北区
2025年11月09日 19時02分