
大相撲春場所は8日、エディオンアリーナ大阪で初日を迎える。新大関で迎えた1月の初場所を制し、綱とりに挑む大関安青錦に大きな注目が集まる。新小結の熱海富士は潜在能力の高さを証明し、さらに勢いを加速させたい。
◇「力出し切ればいい」
安青錦が横綱昇進を懸ける。経験のない重圧とも闘うことになり、不安や緊張が入り交じりそうなものだが、自身を取り巻く環境の変化は「全く感じない」と率直に語った。高みを見据え、我が道を歩むかのように淡々と稽古を重ねる。これまでの道のりに自信を得ているからこその心境だろう。
2月28日には初の出稽古先として荒汐部屋を訪れた。計9番のうち、ばったり出くわした横綱豊昇龍と5番取り、肩で大きく息する場面も。相撲を取るのは今年1月の初場所以来という日だったから、無理もない。「今できることは全部やった。いい稽古ができた」
一門は違うが、3月2日には時津風一門の連合稽古が行われた音羽山部屋に赴き、関脇霧島らと計9番。番数は多い方ではない。しかし、昇進後の行事が続く多忙な日々でも、土俵の内外で体づくりを怠らない。だからこそ「人によって違うが、(少ない番数でも)力を出し切れれば、それでいい」と断言できる。
ここまで2場所連続で決定戦を制し、賜杯を抱いた。卓越した勝負勘がある。前傾姿勢を保つ取り口がある。昭和以降、2場所で大関を通過したのは双葉山と照国しかいない。「横綱を目指していく」と淡々と語る安青錦。持ち前の自然体を貫けば、偉業達成が見えてくる。
【時事通信社】
〔写真説明〕春場所に向け、稽古で汗を流す安青錦=2月25日、大阪府松原市
2026年03月03日 07時06分