
ラグビー日本代表の選手育成を目的とした「ジャパン・タレント・スコッド・プログラム」のキャンプが2月に東京都内などで行われ、異色の経歴を持つ選手が参加した。兵庫・灘高から京大医学部に進学し、ラグビー部に所属するSO大鶴誠。「大きなチャンスだし、試練。本気でやっていきたい」と受け止め、同世代の精鋭たちと汗を流している。
3年目を迎えた同プログラム。今回から新設された公募枠で選ばれた。注目度の高くない関西大学Bリーグでプレーする大鶴にとっては千載一遇の機会。動画などでハングリー精神をアピールし、「選ばれた時は正直、震えた。ここからがスタートだなと感じた」。
京大の医学部は試験が多い。リーグ戦の最中でも徹夜で試験に臨むこともあるという。兄も灘高を卒業して京大で主将を務め、「医学の勉強をしながらやり切った姿を見て、見習うべきだと感じた」。兄の背中を追い、高いレベルでラグビーと学業を両立させている。
1歳の誕生日に父からラグビーボールとジャージーを贈られ、「ボールと言えば楕円(だえん)球なんだ、と英才教育を受けて育ってきた」。そんな21歳を、日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチも「ランニングもいいし、スペースに対する理解もある。すごくインテリジェンスを感じた」と評価する。
当面の目標はこのプログラムの対象選手から編成される23歳以下日本代表に入り、4月のオーストラリア遠征に行くことだ。「他の選手と違いを出せるところは頭脳。考えてラグビーするところを意識してやっていきたい」。桜のジャージーを夢見て、グラウンドを駆け回る。
【時事通信社】
〔写真説明〕ラグビーの「ジャパン・タレント・スコッド・プログラム」に参加した京大の大鶴(手前)。奥は日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチ=2月23日、東京都府中市
2026年03月03日 07時06分