
パスサッカーを武器にワールドカップ(W杯)決勝に駒を進めたスペイン。今年1月、3選手が所属する同国1部の古豪、ビルバオの下部組織で指導するジョセバ・ガルシア、セフェ・ルイス両コーチが来日した。2人の言葉から、スペインの強さの一端がうかがい知れた。
ビルバオは同国北部バスク地方の中心都市で、クラブは1898年創設。独自の文化を持ち、チームも地域で育った選手で構成される。それだけに人材育成にはひときわ注力する。ガルシアさんは「最後にトップチームに上げることが目標。ジュニア世代で得点王になることではない」。継続して選手をトップに送り、クラブは2部に降格したことがない。
今大会メンバーのうちGKシモン、DFラポルト、FWウィリアムズがビルバオの下部組織上がり。デラフエンテ監督も下部組織で育ち、育成年代を指導した経験を持つ。クラブの指導方針として、自主的に判断して動くことを求める。ルイスさんは「子どもたちが自分たちで気づくように導くヒントを与え、失敗しても我慢して、忍耐強く待ち続ける。そこが一番の違い」。主体性のある選手が育つ。
2人は来日中、サッカー教室で小中学生を指導した。ガルシアさんが「日本の子どもは技術があるが、1対1の局面でプレーすることが多く見られた。(ビルバオは)戦術面、チームとしてプレーすることも大切に、トレーニングしている」と言えば、ルイスさんは「自分のプレーだけではなく、味方、相手、スペースなど全体を見ながら考えていくことが大切」と指摘する。
組織の中で個性を発揮する術を、子どもの頃から身に付けている。代表チームの巧みな連係が生まれるゆえんだろう。
【時事通信社】
〔写真説明〕撮影に応じるビルバオ下部組織コーチのルイスさん(右)とガルシアさん=1月9日、横浜市
〔写真説明〕準決勝のフランス戦、プレーするスペインのウィリアムズ=14日、米ダラス(AFP時事)
2026年07月19日 19時05分