
これ以上黒星を連ねるわけにはいかなかった。大関かど番の琴桜が平戸海を退け、5日目からの連敗を3で止めた。真っすぐ当たる相手への対応力が奏功したことを問われ、「そうですね」。口数の少なさが、苦難の土俵を象徴する。星を五分に戻しても、表情は厳しいままだった。
相手の圧力を逃がすように下がり、引き技を出しながら右をねじ込んだ。まわしを引かれて頭を付けられ、苦しい体勢になりかけた土俵中央付近。巨体を生かし、相手を押しつぶすような形で引き落とした。
自身2度目のかど番で臨む場所前。琴勝峰や琴栄峰に加え、佐渡ケ嶽部屋に集まった他の部屋の関取衆と精力的に稽古した。鍛錬を積むことこそ、困難を克服する最善策と分かっているのだろう。
3敗を喫した6日目の打ち出し後。食事を共にした師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)が部屋に戻ると、大関が黙々と四股を踏む姿を目にしたという。どんな状況になろうとも、相撲に対する真摯(しんし)な姿勢は変わらない。「引かないこと。挑戦者をはね返すには攻めるしかない」と師匠は奮起を期待している。
【時事通信社】
〔写真説明〕琴桜(右)は引き落としで平戸海を下す=19日、愛知・IGアリーナ
2026年07月19日 20時41分