五輪女王もボランティア=谷本歩実さん、現役時代の「恩返し」―愛知・名古屋アジア大会



入場券をさばく金メダリストに、来場者もびっくり―。柔道女子で五輪を連覇した谷本歩実さん(45)が、愛知・名古屋アジア大会で一般ボランティアを務めた。理由は明快で、「昔からやってみたかった」。持ち前の明るい声と笑顔で大会運営に一役買った。

19日夜の開会式で、日本スポーツ界を代表する五輪メダリストと一緒に大旗を運んだ翌日。朝7時30分の集合に合わせ、出身地の愛知県安城市にある近代五種の会場に入った。役目は観客誘導。チケットを確認したり、身ぶり手ぶりを交えて案内したり。「会場で最初の顔になる。温かく迎える大事な任務」との心意気で全うした。

感謝の念に突き動かされた。2004年アテネ、08年北京の両五輪を制するなど実績はまばゆい。一方で、多くのスタッフに支えられた記憶も宝物。「いろんな国でお世話になったから、今度は私の番。応募したら通っちゃった」と笑う。

一般の応募者と同じ研修を受け、仲間同士で話す。これまでも指導者や日本オリンピック委員会(JOC)理事としてスポーツ界を支えてきたが、関係者以外の人々とこれほど身近に接したことはないという。「皆さんと同じ温度感で大会を見られて、とても貴重」とうなずく。

大会組織委員会のアスリート委員長も務める。「すごく盛り上がって一緒に楽しんでこそ、今後のスポーツがどうあるべきかを考えられる」。身にまとった緑のユニホームもまた、誇りの詰まる「道着」に見えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕愛知・名古屋アジア大会の一般ボランティアを務める元柔道女子の谷本歩実さん=20日、愛知県安城市 〔写真説明〕一般ボランティアとして観客を誘導する元柔道女子の谷本さん(左)=20日、愛知県安城市

2026年09月23日 07時09分


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