【キーウ時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの停戦交渉を巡ってドイツ南部ミュンヘンで会談したバンス米副大統領から「達成したいのは永続的な平和だ」といった言葉を引き出し、やや安堵(あんど)したとみられる。X(旧ツイッター)に「良い会談だった」と投稿し、成果をアピールした。
トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は12日の電話会談で、停戦交渉開始で合意した。ゼレンスキー氏は米ロが頭越しに交渉を進めることを強く警戒し、13日には「ウクライナ抜きのいかなる2国間交渉も受け入れない」とけん制。トランプ氏がプーチン氏の後にゼレンスキー氏と電話会談したことについても「あまり愉快でない」と不満をにじませていた。
ウクライナ不利の状況で交渉が進むとの懸念が広がる中、ゼレンスキー氏は14日からミュンヘン安全保障会議に出席。バンス氏との会談に先立ち、記者会見や米上院議員団との会合などもこなし、ロシアを非難するとともに、ウクライナへの軍事支援継続を訴えた。
バンス氏との会談では「われわれの最初の会談だ。そして最後ではないと確信している」と述べ、今後もウクライナと共に協議を続けるよう呼び掛け。会談後にはXへの投稿で「戦争を止め、ウクライナに正義と安全を保証することができるトランプ氏の決断を心から評価する」と持ち上げた。
【時事通信社】
〔写真説明〕14日、ドイツ南部ミュンヘンでバンス米副大統領らと会談したウクライナのゼレンスキー大統領(中央)(AFP時事)
2025年02月15日 20時31分