【ニューヨーク時事】カナダ与党・自由党は9日、新党首にマーク・カーニー元カナダ銀行(中央銀行)総裁(59)を選出した。9年余り在任したジャスティン・トルドー首相(53)に代わり、週内にも首相に就任する。カーニー氏は非議員で、政治経験のない初のカナダ首相となる。
党首選では、高関税を発動するなどカナダへの圧力を強めるトランプ米政権への対応が最大の争点となった。カーニー氏は、カナダと英国の中央銀行総裁として培った「危機管理能力」を前面にアピール。9日開票の党員投票で85.9%の支持を得て圧勝した。
カーニー氏は首都オタワで開かれた集会で「トランプ大統領による関税は不当だ」と強調。「米国が敬意を示すまで(報復)関税を続ける」と明言した。また、トランプ氏が「51番目の州」となるよう主張していることについて「カナダが米国の一部になることは決してない」と述べ、対抗姿勢を鮮明にした。
【時事通信社】
〔写真説明〕9日、オタワで抱擁を交わすカナダ次期首相のマーク・カーニー自由党新党首(左)とトルドー首相(ロイター時事)
2025年03月11日 12時38分