吉村氏「閣外協力」含め判断=首相補佐官に維新・遠藤氏起用へ―連立見据え高市氏調整



自民党と日本維新の会は18日、連立政権の発足に向け、大詰めの調整を進めた。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は、国会議員の定数削減などで合意した場合も、新内閣に閣僚を送る「閣内協力」か、送らない「閣外協力」かは、慎重に判断する構えだ。これに対し、首相選出の公算が大きくなっている自民の高市早苗総裁は、維新の遠藤敬国対委員長を首相補佐官に起用する方向で検討に入った。

維新は19日に大阪市で常任役員会を開き、最終的な対応を議論。20日に自民と3回目の政策協議に臨む。

吉村氏は18日の読売テレビ番組で、高市氏から複数の閣僚ポストの「提案が確かにあった」と認めた。その上で「ポストを求めているわけではない」と強調。連立時に入閣するかどうかは、議員定数削減や「副首都」構想、社会保障改革など、12項目の政策要求について「どういう体制が一番、実現の可能性が高いかという視点で判断する」と説明した。

維新内では、閣内協力への慎重論が強まっている。党幹部は「閣僚のいすが欲しくて自民にすり寄ったと言われる」と指摘。別の党幹部も「自民は要望を全て受け入れない。維新の人材も多くない」と述べ、閣外協力が望ましいとの認識を示した。

関係者によると、高市氏側はこうした状況も踏まえ、自維間のパイプ役を担ってきた遠藤氏に、首相補佐官への起用を打診。維新は協議が調えば、前向きに応じる方針だ。

【時事通信社】 〔写真説明〕会談に臨む自民党の高市早苗総裁(右)と日本維新の会の吉村洋文代表=15日、国会内 〔写真説明〕記者団の取材に応じる日本維新の会の遠藤敬氏=5月29日、国会内

2025年10月18日 21時14分


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