対中「安保で妥協せず」=高市政権の熱意大歓迎―ロングボトム英大使インタビュー



ロングボトム駐日英大使は26日、東京都内で時事通信のインタビューに応じ、スターマー首相が1月に北京を訪問するなど英中の「接近」について、「中国と協力しつつも、中国がもたらす脅威には対処する。安全保障面で妥協しないことが重要だ」との見解を示した。また、高市早苗首相の「日本列島を、強く豊かに」という熱意を大歓迎すると述べた。

トランプ米政権の高関税政策や西半球の他の国・地域への介入で欧米間の亀裂が深まる中、欧州各国首脳の訪中が相次いでいる。

ロングボトム氏は、スターマー氏が英首相として8年ぶりに訪中したことを「(両国関係が)前進する上で非常に重要な一歩だった」と評価。中国への関与を怠れば「私たちは多くの機会を失うことになり、健康や気候変動といった重要な課題でも協力が難しくなる」と指摘した。

ロングボトム氏によると、スターマー氏は中国側にウクライナ侵攻を続けるロシアへの経済的支援をやめるよう求め、台湾海峡を含む地域の安定や安全保障も議論した。

一方、高市首相の国会答弁を機に日中関係が悪化している問題に関しては、「他国の外交政策にコメントできないが、インド太平洋地域の国同士、もしくは域内全体の緊張を緩和させるすべての行動を支持する」と述べるにとどめた。

スターマー氏は訪中後に初来日。高市首相と会談し、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化に向けて連携を確認した。高市首相の年内訪英でも合意した。ロングボトム氏はこれに関し、中国を念頭に「単一の供給源への依存度を減らす必要性は、英日の共通認識だ」と説明した。

日本の「高市一強」と言われる政治情勢については、「世界は転換点にあり、日本を含めてどの国も現状にとどまることはできない。高市政権下の英日協力はかつてないほど強固で、彼女が訪英した際、両国の取り組みがより大きな目標につながることを心待ちにしている」と語った。



◇ジュリア・ロングボトム氏

ジュリア・ロングボトム氏

1986年、英外務省入省。90~93年に在日英大使館二等書記官(政治担当)、2012~16年同公使を経て、21年から駐日大使。

【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるジュリア・ロングボトム駐日英大使=2月26日、東京都千代田区

2026年03月01日 07時25分


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